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700号
| 足がつったら |
野口 いづみ
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(25)足がつったら こむら返りは下腿の裏側にある腓腹筋(ひふくきん)のケイレンです。ふくらはぎの急激な痛みに呻吟した覚えのある方は少なくないでしょう。 下腿を酷使した疲労時や、冷えて血液循環が悪くなった時に、よく起こります。正確な原因はわかっていませんが、筋肉に乳酸が蓄積して起こるとされています。 対処法としては、局所を優しくマッサージしたり、足の指先をつまんで手前に引き、ふくらはぎを伸ばしたります。温めて血液の循環をよくすることも有効です。 日ごろの予防法としては、乳酸の蓄積を抑えられるように、筋肉を鍛えておくことが重要です。 登山時には出発前にストレッチをする、きつすぎるサポーターを使わない、薄着を避けるなどの配慮をします。 原因のひとつとして、脱水や血液中の塩分のアンバランスが推測されているので、登山中は塩分入りのスポーツドリンクや、乳酸の蓄積を抑えるアミノ酸飲料などで水分をしっかり補給したり、サプリメント(カルシウムとマグネシウム)をとるようにします。 就眠時には座布団などで下腿を挙げ、消炎テープでふくらはぎを湿布して休むことも効果的です。「足の三里」など、下腿のツボの針灸も血液循環をよくするので、効果があるでしょう。 他方、意外と知られていないのが薬による治療です。漢方薬である芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、筋肉のケイレンを鎮める作用や鎮痛作用があり、こむら返りに使われます。漢方薬としては珍しく即効性があり、早ければ内服後5分くらいで症状を改善します。 また、内臓の筋肉のケイレン、たとえば胆石や尿路結石による痛みや腹痛・生理痛にも効果があります。 このようにケイレンの内容、部位を問わずに効果があるので、登山グッズに加えたい一品です。薬局で市販されているのもありがたいことでしょう。 しかし、漢方薬といえども副作用がありますので、足がつった時や、つりそうな時に頓服で飲むようにします。常用によって、こむら返りにしばしば処方される筋弛緩薬でおこりやすい脱力感などは生じませんが、血液中のカリウムが少なくなる場合があるので、医師に相談することが必要です。 なお、肝硬変の患者の半数近くにこむら返り癖があったとされ、こむら返りが頻発する方は検査を受けることをお勧めします。
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