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698号
| アンケートに見る中高年登山者の健康状況 |
山本 正嘉
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(23)アンケートに見る中高年登山者の健康状況 中高年登山者の事故が増加し、問題になっています。そして事故があると、世間では「年寄りの冷や水」的な批判が起こります。反対に私たち登山者の方では「自分だけは大丈夫」と思っている人が多いように思います。 もう少し具体的に中高年登山者の身体の状況を調査し、何をどう注意すればよいかを明確にしていかないと、事故は減らないでしょう。 そんなことから私は、ここ数年、中高年登山者の実態をアンケート調査しています。これまでに東京、名古屋、京都、大阪、広島、福岡から600名以上のサンプルが集まりました。その中から、健康状況に関するデータを紹介します。 まず持病については「ある」と答えた人が52%もいました。トップは膝関節痛で21%、ついで腰痛15%、高血圧症12%、白・緑内障、胃腸病、糖尿病、心臓病、低血圧症はそれぞれ3〜4%、肝臓病が2%、その他が10%でした。 登山の事故で一番多いのは、下り道での転倒、転落、滑落です。これらの事故原因を調べていくと、膝関節痛のために下りで足の踏ん張りが効かず、転んでしまったという人も少なくないのではないでしょうか。 その一方で登山は、心身の健康にすばらしい効果ももたらしています。登山を始めてから心身の健康でよくなったことや悪くなったことがあるかを尋ねてみると、「良くなったことがある」が71%、「悪くなったことがある」が11%でした。 良くなったことの内容は、身体面では「体力がついた」「風邪を引かなくなった」が15%ずつ、以下「身体が軽くなった」9%、「疲れにくくなった」7%、「健康になった」5%でした。 精神面では「生活の充実」17%、「ストレスの解消」16%、「性格の変化(生き方が前向きになった、明るくなった等)」11%などでした。 なお悪くなったこととしては、「膝関節痛」が最多で6%、「腰痛」と「肩こり」が2%ずつでした。 ただし、登山を始めてからこれらの症状が良くなったという人もおり、どちらに転ぶかは登山のやり方次第だということでしょう。 各自が健康管理に注意するのはもちろんですが、特にリーダーとなる方は、メンバーの安全を預かる責任上、このような知識が欠かせないと思います。
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