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689号
| アミノ酸混合物と高所登山 |
堀井 昌子
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(14)アミノ酸混合物と高所登山 会員の渡邉玉枝さんが今年の5月16日にエヴェレスト(サガルマータ)登頂を果たし、女性の世界最高齢登頂者となった。過去のヒマラヤ登山で部分的ではあるが共に歩いた者として、また、医学的なデータをある程度知っている者として、天候が味方さえすれば99パーセント登れる人(登って無事に下りてこられる人)と確信していたので、朗報が届いたときも“ああ、やっぱりやったな”と思いこそすれ驚きはなかった。渡邉さんを知る人はエヴェレストを狙うなら早いほうがいいと勧めていたが、私も“いかな渡邉さんでも加齢の影響がゼロということはない”のだから同じようにそう思っていた。 本年1月の医療委員会では大野担当理事のお世話で、理化学研究所の阿部岳先任研究員から「スズメバチ栄養液にみられるアミノ酸混合物(VAAM)の機能性」と題する講演を聴くことができた。そのときにいただいたVAAM を実際に飲んでみたとき、“これは飲みやすい飲料だ”とまず思った。以前のカラコルム登山で持参したアミノ酸組成物と比較したからそう感じたのであった。 2月の半ばになって、その渡邉さんがいよいよエヴェレスト登山を決行すると聞いたとき、私の頭の浮かんだのがこのVAAM であった。ご講演の際、いわゆるトップアスリートの使用例に比べて高所登山での使用はまだ少ないとお聞きしたので、“機会があれば高齢者の高所登山に使わせていただきたい”と申し上げたが、意外にも早く機会がおとずれたのである。そこで、阿部先生に計画書を添えてお願いしたところ、快く提供してくださることとなった。 高所では意識的に多量の水分を摂取しなければならないので、飲みやすくありさえすれば、いわゆるビタミン剤などと違って飲み忘れることがない。とはいえ、登山中に継続して飲んだろうかということは多少気になっていた。それから、体重の減り方がいままでの高所登山のときと比べてどうであったかということも確認してみたい点であった。 帰国後、登頂したお2人に尋ねたところ、“毎日飲むことができた”、“体重の減りは過去の高所登山に比べてやや少なかった”との答えで、医学的なデータはないが、筋肉はあまり落ちなかったのではないかと私なりに納得をしたのであった。 このたびのエヴェレスト登山に対して、アミノ酸混合物VAAMをご提供下さった明治乳業株式会社と、この飲料に関してわかりやすくレクチャーをして下さった理化学研究所の阿部岳先任研究員に深謝します。
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